第2回:白ワイン専門店を選んだ理由

白ワイン専門店にした理由

 

前回は、会社員として働いてきた私が、Hoyjer Selection(ホイジャー セレクション)を始めるまでの経緯についてご紹介しました。

今回は、なぜワイン全般を扱う店ではなく、白ワインとスパークリングワインを中心とした専門店にしたのかをお話しします。

そこには、私自身の体質や好みという個人的な理由と、現在の食卓には白ワインが合わせやすいのではないか、という考えがあります。

私は赤ワインがあまり得意ではありません

私自身、これまで赤ワインを飲む機会は何度もありました。しかし、赤ワインを飲むと頭痛がしたり、体調の変化を感じたりすることが多く、次第に赤ワインから距離を置くようになりました。

味わいの面でも、重厚な赤ワインより、白ワインやスパークリングワインの軽やかさや爽やかさのほうが、自分の好みに合っていたのだと思います。

周囲の人と話していても、「赤ワインは苦手だけれど、白ワインやスパークリングワインなら飲める」という人は意外と少なくありません。一方で、白ワインは苦手でも赤ワインなら飲めるという人も稀にいるようです。

同じワインでも、体質や味覚によって感じ方が大きく異なるのは、とても興味深いことだと思います。

自分が店を始めるのであれば、幅広く取り扱うことよりも、自分が本心からおいしいと思い、長く向き合える白ワインとスパークリングワインに集中したいと考えました。

軽やかな食事には、白ワインが合わせやすい

近年は日本だけでなく、世界的にも、素材そのものの味わいを大切にした軽やかな料理が増えているように感じます。

濃厚なソースやバターを使った料理、ジビエや香辛料の効いた料理などには、しっかりとした赤ワインがよく合うことがあります。赤ワインだからこそ楽しめる組み合わせも、もちろんたくさんあります。

一方、日本の家庭料理には、魚介、野菜、豆腐、出汁を使った料理など、素材の繊細な味を生かしたものが多くあります。こうした日常の料理には、重厚な赤ワインよりも、白ワインやスパークリングワインのほうが自然に合わせやすい場面が多いと感じています。

食事の始まりにはスパークリングワインを飲み、その後は料理に合わせて白ワインを楽しむ。そのような飲み方も、日本の食卓にはよく馴染みます。

特別な料理を用意しなくても、普段食べている料理に合わせやすいこと。それも、白ワインを専門にした理由の一つです。

ワインは、選択肢が多いからこそ難しい

ワインには、産地や品種、生産年、製法など、さまざまな違いがあります。その奥深さが魅力である一方、詳しくない人にとっては、どれを選べばよいのか分かりにくいお酒でもあります。

私自身も、以前は店員のおすすめや店頭の目立つ表示、ラベルのデザインなどを頼りに選ぶことが多くありました。

しかし、ラベルを見ただけで味わいを想像するのは簡単ではありません。値段が高ければおいしいだろうと思って選んでも、実際には自分の好みに合わないこともあります。

そこで、すべてのワインを幅広く扱うのではなく、まずは白ワインとスパークリングワインに絞ることで、選択肢を整理した店にしたいと考えました。

商品の詳しい選び方や、味わいをどのように伝えているのかについては、次回の記事で改めてご紹介します。

白ワイン専門だからこそ、選びやすくできる

Hoyjer Selectionでは、赤ワインを取り扱っていません。オレンジワインについても現在はほとんど扱わず、白ワインとスパークリングワインを中心に商品を選んでいます。

一般的なワインショップと比べれば、選択肢は少なくなります。しかし、選択肢をあえて絞ることで、かえって選びやすい店にできると考えています。

白ワイン専門だからこそ、それぞれの味わいの違いや、合わせやすい料理をより丁寧に伝えることができます。

また、商品数を増やすことを目的にせず、日常の食卓に合わせやすく、実際に飲んで納得できたものを中心に選ぶこともできます。

白ワインに絞ることは、単に商品の種類を減らすことではありません。店として何を届けたいのかを明確にし、お客様が迷いにくい売り場をつくるための選択でもあります。

日常の食卓に、気軽に楽しめる一杯を

ワインには、特別な日に飲むもの、詳しい人が楽しむものというイメージがあるかもしれません。

しかし私は、ワインをもっと普段の食卓で楽しんでいただきたいと考えています。

私自身も、ワインだけを単独で飲むより、食事中や料理をしながら楽しむことが多くあります。いつもの料理に一本の白ワインを合わせるだけで、食事の印象や、その日の時間の過ごし方が少し変わることがあります。

難しい知識がなくても、料理と一緒に素直においしいと感じられること。そのような体験を届けることが、Hoyjer Selectionの役割だと思っています。

次回は、Hoyjer Selectionがどのような基準で白ワインを選んでいるのか、価格や味わい、分かりやすさについてどのように考えているのかをご紹介します。

シェア: