第3回:白ワイン専門店がワイン選びで大切にしていること
投稿日: 投稿者:白岩優希

白ワイン専門店がワイン選びで大切にしていること
前回は、Hoyjer Selection(ホイジャー セレクション)を、なぜ白ワインとスパークリングワインの専門店にしたのかをご紹介しました。
今回は、そんなHoyjer Selectionが、どのような基準でワインを選んでいるのかについてお話しします。
店主である私自身の好みだけではなく、実際に飲まれるお客様がどう感じるのかを想像しながら、一つひとつの商品を選んでいます。
実際に飲んで、納得できたワインだけを選ぶ
Hoyjer Selectionでは、基本的に私自身が実際に試飲し、納得できたワインの中から商品を選んでいます。
試飲会に足を運ぶこともあれば、自分で購入して食事と一緒に飲むこともあります。輸入元の資料や外部の評価だけで決めるのではなく、味わい、価格、飲みやすさ、料理との相性などを、自分の舌で確かめることを大切にしています。
試飲会では、一度に数十種類、多いときには200種類を超えるワインを飲み比べることもあります。しかし、その中から実際に取り扱うのは数本だけということも珍しくありません。納得できるものがなければ、一つも選ばない場合もあります。
商品数を増やすことよりも、自信を持ってお客様におすすめできることを優先しています。
価格と味わいのバランスを重視する
Hoyjer Selectionでは、極端に安いワインや、非常に高価なワインを中心には扱っていません。
低価格帯のワインは、スーパーや量販店にも豊富に並んでいます。安いから品質が低いと一概に言えるわけではありませんが、当店が求める味わいや品質を考えると、一定以上の価格帯が中心になります。
一方で、高価なワインも、必ずしも価格のすべてが味わいだけで決まるわけではありません。一定の価格を超えると、ブランド、生産量、希少性、歴史、熟成期間など、味わい以外の価値も価格に大きく反映されるようになります。
そうしたワインには独自の魅力がありますが、Hoyjer Selectionが主に届けたいのは、日常の食卓で楽しめるワインです。
飲んだときの満足感に対して納得できる価格かどうか。料理と一緒に、無理なく繰り返し楽しめる価格帯かどうか。そのバランスを見ながら選んでいます。
多くの人がおいしいと感じられること
ワインの中には、非常に個性的で、一部の愛好家から強く支持されているものもあります。
強い香りや独特な味わいは、そのワインならではの魅力になる一方で、飲み慣れていない方にとっては、抵抗を感じることもあります。
Hoyjer Selectionでは、強い個性を追い求めることよりも、飲んだときに直感的に「おいしい」と感じられることを重視しています。
もちろん、味覚や好みには個人差があるため、誰が飲んでも必ずおいしいと断言することはできません。それでも、できるだけ幅広い方に受け入れられやすく、食事と一緒に楽しみやすいものを選びたいと考えています。
店主である私自身が好きかどうかだけでなく、初めて飲む方や、ワインに詳しくない方がどう感じるか。そこを徹底的に想像して選ぶことが、Hoyjer Selectionの「味わいファースト」です。
自然派かどうかより、品質とおいしさを見る
当店では現在、ナチュラルワインや自然派ワインと呼ばれる商品をほとんど取り扱っていません。
自然な造りを否定しているわけではなく、実際に素晴らしいワインも数多くあります。
(現に、私が最も感動したワインは自然派ワインと呼ばれる部類のワインです。)
ただし、「自然な造りだから」という理由だけで商品を選ぶことはありません。
ワインとして素直においしいか、品質が安定しているか、お客様の手元に届いたときにも安心して楽しめる状態かを重視しています。
自然派ワインの中には、生産年や保管状態によって味わいが変化しやすいものや、一般的なワインとは異なる香りを持つものもあります。その個性を魅力と感じる方がいる一方で、慣れていない方には受け入れにくい場合もあります。
そのため現在は、強い個性よりも、クリーンで分かりやすく、日常の食卓に合わせやすいワインを中心に選んでいます。
今後も実際に試飲を重ね、味わいと品質に納得できるものがあれば、自然派ワインについても少しずつ取り扱いたいと考えています。
生産者の物語だけでなく、消費者目線から考える
ワインの商品説明では、生産者の歴史や哲学、畑や製法へのこだわりが多く語られます。もちろん、それらはワインを理解するうえで大切な情報です。
一方で、多くのお客様が最初に知りたいのは、「どのような味なのか」「価格に見合っているのか」「どんな料理に合わせやすいのか」ということではないでしょうか。
私自身は、ワイン業界や飲食業界で長く働いてきた人間ではありませんので、詳しい知識や経験があるわけではありません。
しかし、一般的なビジネス感覚やマーケット感覚はそれなりに持ち合わせているつもりです。だからこそ、業界の常識だけにとらわれず、一人の消費者として感じてきた選びにくさを忘れないようにしています。
専門用語を並べるだけでは、ワインは選びやすくなりません。生産者の背景を大切にしながら、それを実際に飲む人に分かる言葉へ置き換えることも、販売する側の役割だと考えています。(特に小売業の主な役割だと捉えています)
Hoyjer Selectionでは、味わいや香り、料理との相性をできるだけ想像しやすい言葉で伝え、カテゴリーやサイトの構成についても、お客様の立場で考えることを大切にしています。
日常の食卓に、本当に選びやすい白ワインを
Hoyjer Selectionの商品数は、決して多くありません。
それでも、実際に飲み、味わい・価格・品質・料理との合わせやすさを確認したうえで、一つひとつ厳選しています。
特別な知識がなくても、自分の好みや、その日の料理に合う一本を選べること。購入したワインを飲んで、素直においしいと感じていただけること。それが、私が目指している白ワイン専門店の姿です。
これからこのブログでは、料理と白ワインのペアリングを実際に試した結果や、ワイン選びで迷わないためのポイントなどもお伝えしていきます。
全3回にわたり、Hoyjer Selectionのブランドストーリーをお読みいただき、ありがとうございました。
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